和書とはちがい、洋書はカバーのデザインが優れているものが多いので、衝動買い(ジャケ買い)したくなりますよね。
洋書の衝動買いは挫折の要因にもなり得るので、できれば避けるべきですが、おしゃれなデザインの本は持っているだけでも満足感があります。
ということで今回は”英語の本はカタチから入ろう”という名のもとに、おしゃれなデザインの洋書を見ていきましょう。
紹介できる数は多くありませんが、いずれも僕が実際に購入して読んでいる本のみを取り上げます。
タッシェンの美術書は読んで良し、飾って良し
まずはタッシェン(TASCHEN)の美術書です。タッシェンはドイツの出版社で、美術や写真などのビジュアルを中心とした本を多く出版しています。
書店でたまたま画集を目にして以来、僕はタッシェンの刊行する本のファンになってしまいました。
個人的に思うタッシェンの本の魅力は、余計な装飾を排した表紙デザインにあると思っています。
もちろん、本によって程度の差はありますが、基本的にその本のテーマとなる絵画が全面に押し出されています。
実物を見てもらうとよくわかると思いますが、タイトル+絵というシンプルなデザインながら、素晴らしくおしゃれにまとまっている表紙です。
また、タッシェンの本は比較的安価というのも大きな魅力の1つです。
日本国内に輸入される洋書は基本的に元値よりも高くなってしまうのが避けられませんが、それでも美術書にしては割安だと思います。
僕はイギリスの Book Depository というオンライン書店で購入しましたが、1冊あたりおよそ1,400円くらいでした。日々、為替レートによる価格変動はあるものの、おおむね安く買えるのがタッシェンの魅力です。
英語を読めなくても、見てるだけで楽しい
文字が主体のペーパーバックは英語力が問われますが、ビジュアル中心の美術書であれば「眺めてるだけで楽しい」という利点もあります。
そういった意味で、タッシェンの本は洋書の入門として適しているのかもしれません(使われている英語レベルは難しめですが)。
ちなみに、タッシェンの本は画家やテーマごとで1冊にまとまっているものが多いので、自分の好きなアーティストの本を選ぶのがいいかなと思います。
僕はフランシス・ベーコンやルネ・マグリットが好きなので、画集を本棚に飾っています。
なかなか売ってないタッシェンの本
残念ながら、タッシェンの本は日本国内では手に入りにくいというデメリットもあります。
僕は蔦屋書店の洋書コーナーでたまたま見かけたことがありますが、一般的な書店ではほぼ扱ってないと思います。
翻訳版であればごくまれにヴィレッジヴァンガードなどで売られていることもありますが、数は多くないはずです。
もし確実に手に入れるのであれば、Amazon か Book Depository を使うのがおすすめ。さきほど説明したとおり、僕は Book Depositoryで買いました。
Book Depositoryは届くまでに時間がかかるという欠点があるものの、送料無料なので洋書を安く買いたい人には非常におすすめです。

ビジネス書もおしゃれなデザインが多い
僕は基本的にビジネス書を読むことが多いのですが、ビジネス系の本でもカバーデザインは非常に洗練されています。余計なお世話ですが、和書もこれくらいおしゃれならいいのになーと思ったり…。
さて、まず取り上げるのは “The Culture Map”という本です。和書でも『異文化理解力』というタイトルで翻訳されているので、知っている人も多いかもしれません。
本の内容をひとことで表すなら「世界の文化や価値観のちがいが、ビジネスにどんな影響をおよぼすか?」というものです。
遠目で見ると地球(大陸?)のイラストに見えるのですが、近くでよく見ると、1つ1つがすべて人のカタチをしています。
つまり、「地球は、世界中のいろいろな文化を持つ人によって形作られている」ということを、ビジュアルで表現しているわけです。
これはまさしく、”The Culture Map”の内容を示しているので、カバーデザインとコンテンツがしっかり結びついています。
ただ単に見た目のデザインが優れている洋書もいいですが、こうやって内容とカバーがリンクしているデザインも深みがあって、僕は良いなと思います。
表紙のインパクトが凄い洋書
続いてもビジネス書の紹介です。こちらは、政治経済や国際社会に関する雑学の本なのですが、人の頭の中に本棚があり、たくさんの本が詰まっているイラストに仕上がっています。
さきほどの”The Culture Map”もそうでしたが、イラストが内容を端的に表している好例だと思います。ひと目見ただけで「この本を読むとたくさんの情報を得られて、頭の中が本棚のように整理されるんだな」とわかるわけです。
配色も素晴らしく、水色をキーカラーとして、差し色をところどころに散りばめています。
ちなみにこの本は、イギリスの有名な英字新聞 “The Economist” のパブリッシャーが発行している本です。
バリバリのビジネス系版元でありながら、この洗練されたデザイン。良い意味でギャップを感じます。
ジャケ買いには一長一短ある
数が少なくて申し訳ないですが、現時点で僕が「これおしゃれだな」と感じる洋書をピックアップしてみました。
最初にも説明したとおり、洋書をカバーデザインだけで衝動買いする”ジャケ買い”には、良い面も悪い面もあります。
良い面としては、家に置いて眺めているだけでもおしゃれな雰囲気を味わえることです。どんな本でも、洋書であれば映えますからね。
一方で、ジャケ買いしてしまって後悔するケースも少なくありません。僕はどちらかというと後悔することのほうが多いです(笑)
僕の場合、勢いで買ってしまって「あー、また読めない本を買ってしまった…」と考えてしまう人間なので、罪悪感ばかりが募ってしまいます。
おしゃれな洋書を買うのは最高の体験だと思いますが、購入前に「この本が(むずかしくて)読めなかったら自分はどう感じるか?」と冷静に考えたほうが、失敗は減らせるかもしれません。
せっかくおしゃれな洋書を買ったのに、イヤな思いをするのは避けたいですよね。
僕は散々失敗してきたので、最近は自分の英語レベルに見合った洋書しか買わないようにしています。
もちろん、人によって選び方はさまざまなので「たとえ読めなくてもおしゃれな洋書を部屋に飾っておきたい」という人は、どんどんチャレンジしてみるのが良いと思います。
